Poetry
思い出せないけど いつか読んだ本の一頁に 勝手に一頁を足して挟んだ 其れはいつの間にか 埃の中に沈めて 呪いの様に知らないふりをした それなのに君が あたしの挟んだ一頁を持って登場するもんだから きっとこれは夢 若しくはあらかじめ閉じられた幕の向こう側 それ以来 どうやって君を殺そうか とっても悩んだんだよ あたしが捨て置いたあの娘を 君が擁護する姿がとても痛々しくて あたしはつい君に権利を与...

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其れは崩れる寸前の青々とした虚城だった 一つ 二つ 夢を抱いては あと一つのところで崩される 賽の河原 断罪の矢は放たれた 君の指先から滴る緋に身震いがする程魅了された 三連符に禊 誘発された致死量の果実 無色に彩られた 顔の無い 目 鼻 耳 口 この壊れた腕でも良いのなら 君の四肢を思い切り抱き締めたい この壊れた心芯でも良いのなら 君の緋と共に堕ちてゆきたい 飼い慣らしたはずの あの声...

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class 君の声(想い下手の思想狂) 君 = 君 私 = 私 君.想い = ['患い', '責念', '躊躇い', '不自由', '束縛', '情念'] for each 想い in 君.想い: 私.送る.想い = {想い:'情愛'} 私.想い = ['弱きを知る', '己を知る', '世界を知る', '自由', '約束', '情念'] for each 想い in 私.想い: 君.送る....

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深く浅く 柔らかな毛布に包まれて 眠りの揺り籠は子守唄を歌う 絵本の中に出てくる御伽噺を 本当なんだと信じてきた 不意にわいた疑念 昇華される全てと 手の平の熱 君の誤った熱が君を追い詰める それを見るのが耐えられなくて 其処に一つ 種を蒔いてきた 想いと願いと 祈りを沢山置いて それを忘れた 存在を愛していた 誰も愛せないのと同じだったのかもしれない 嫌いだった 嫌いだった 大嫌いだったんだ...

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静か過ぎる夢ね 指先の震えが紅涙として証となる 何も無くてどうしようもない君だから 震えそうなほど好きなのよ 歌を歌えば 少しでも声が届く気がして 君の指を思い出しては爪を噛む 抑えきれない衝動のような 発作が愛おしくて 何度も君を夢で犯すの 知らない目が私の海の深さを見定めようとしている 知らない鼻が私の願望を殺す為に付き纏う 知らない口が私の嘘の嘘の嘘を責めたてる 知ってる手は毎日私の頬を...

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この手の平に感じたあの風を 僕はずっと忘れない 僕が君の翼を折り 君が僕の足を砕いたあの夏の終わり たとえ間違いであっても鏡の中の二人を信じる事しか出来なかったね 後少しだった・・そんな勘違いが迷宮を迷宮にした 煌びやかな衣装を纏うよりも 泥に塗れて白熱灯の下で酔い潰れる二人で居たかった 君にあげた紅いチョーカー 君は黙って受け取って静かに笑みを浮かべたね そんな君が可愛くて・・可愛くて・・ ...

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与える事と──貰う事は違うと思っていた その娘達は口々に私に問うた 「アナタは人の生を止めたことがありますか?」 いつも答える 「アナタで二人目だよ だから安心して・・」 書き残された日記──誰のものかは未だ不明 //------------- 知らない駅で--知らない車に乗ったんだ 知らない道を通って--知らない家で寝ていた 知らない町はだんだんと--夕日と朝日を覚えていった 雪を知らない...

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