Crack of one second

この記事は一年以上前の記事です。

君の不安を煽るには 君に決断を迫ればいい
僕の不安を煽るには 君が目を逸らせばいい

震えて眠る夜が確かにあった
首に包丁を当てて汗だくで過ごした夏もあった
思い焦がれて語り明かした朝もあった
虚ろな目で街並みをふらついた時もあったんだ

誰も間違ってなんかいやしない
誰かを責める資格なんて持ってもいない
誰一人として傷つけたくなんてなかった
僕一人を除いては

酒に溺れても眠れない冬があった
ゲロを吐きながら一人で暴れた昼もあった
繋がりを愛おしく思った春もあった
知らない誰かの幸福に遠くから歓喜した時もあったんだ

だけど
僕だけが間違っていた
責められるべきは僕だけだった
僕一人が傷つけば良かったんだ
断じて君じゃない

それでもどうしようもなく人間で どうしようもなく素直さに憧れる
夜の寒さを身に沈めて 朝日の温もりで身を焦がしたい
滾る焔の源泉が何なのか僕には分からない
後ろ向きってわけでも前向きってわけでもない 理由も無い
ただ君との秋が来て この時間があと一秒長ければと
それだけを思って 視界が滲む

僕を喜ばせるには 君が目を合わせるだけでいい
君を喜ばせるには どうしたらいい?

君の指に長いキスをしたまま 僕は遠い睡眠に落ちてゆきたい

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