Poetry
倒錯した理性にお別れを告げたなら 愛欲に埋もれた介錯もいただけるでしょう 影踏みごっこ 枝垂れ桜が痛々しい 交錯する思い出に挨拶をして下さい 例えば君を救えるのが所謂堕落論だとして 病み上がりの作り笑いがよそよそしい 不快感が滞った粘着質の君 劣等感が蔓延った半透明の僕 どうか理想を着飾った乱痴気騒ぎでありますように 今日を明日への加速度で 病み疲れた君は煙草を手にしてこう云う 「おかえりな...

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劇薬に溺れるなら尚更 服を脱ぎ捨てた私はまだ綺麗? 我が儘を言わせて こんなに切ない夜は一緒に寝て 泣いて時代遅れの女にはならない 上る体温を悟られないように 縋って泣くような女にはならない 雨が一粒 頬に落ちる ありきたりを風に乗せて 誰かの躰に爪痕を残したとしても 我が儘を言わせて 最後は強がりより恋しさを選ばせて ポーカーフェイスなんてできない 泣いてしまえたら楽なのに 貴方が望む...

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風が私の頬をかすめ ゆらりと揺れた 遮断機の向こう 雨が虹に変わる前に 決して暖かくはない冬に 寂しさを上乗せしたくなくて アナタの手を離したくなくて アナタは嘘だと言わないから 私は帰らない それは偽物だと嘘をついてくれたら 私は帰ります 香水が私の身を包み ふわりと香った 貨物列車が走る ふとした衝動が走る 間もなく雪の降る季節に 独りきりなんてなりたくない 例えばこれが過ちだとしても...

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何もかもが憂いに値すると 顔を覆い隠して チクタク鳴る音を警戒して 耳を塞ぎ続ける まだ、間に合うかぃ? 君の心に届くかぃ? この声が この詩が 君の呼吸に届いて 藻掻くのを止めずに 最果てまで歩めるかぃ? 通り過ぎてゆく風に嘆き 笑い顔を歪ませて 月明かりの下 林檎飴 ゆらゆら揺れる まだ、間に合うかぃ? 君の瞳に届くかぃ? この空が この星が 君の夢見を止めて 足掻くのを止めずに 声...

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響き渡る叫声に かける言葉も見つからないままで 閉ざされた音源に 続きを書こう ちっぽけに咲かせた 心の華を書こう 独りの寂しさを知って 二人の淋しさも知って 自分の気持ちに嘘もついた 失わないように かげらないように 詠い叫べば良い 狂おしく咲いた涙の 続きを語ろう 振り向く事の無い 悦楽を語ろう 自分の醜さを知って 貴方の優しさも知って 泣いて明かした夜もあった 穢れないように 腐...

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雨に流れ流されて 泣ければ楽なのに あたしの心は閉ざしたままで 踊るシネマの真似 叫んでみせた夕闇 駅のホームで衝動に駆られる 帰ってこない小鳥 シンクロ君あたし さぁ飛び込んで理想の世界へ 閑散とした嘆き声 忘れられた心の臓 あたしの骨は声さえ無い海へ 孤独の雨に晒され 刹那に泣き崩れた 翳した掌は余りに小さく薄く 過ちは不眠を施し あたしの心は未だ閉ざしたままで 触れないで去って あ...

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忘れてしまいたい涙なら 沢山あるよ 叶って欲しかった嘘さえ 沢山あるよ 私の心はいつも涙模様 蒼空に上がった太陽が 眩しくてかざしたズタズタの腕 哀しみを忘れて 幸せも忘れて きっといつかは貴方さえ忘れて 優雅に飛び交う鳥達に成りたくて 強がって生きてきました みんなごめんね 私よごめんね きっといつかは貴方さえ忘れて 幸福に背を向けて 私は進む 茨の道を 貴方に背を向けて 私はいつか...

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