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ボクを例えてみるなら そうさなぁ きっと働きアリに土下座しているキリギリスだ キミを例えてみるなら どうだろう もしかしたらキリギリスに恵みを分けてくれるアリかもしれない 罪悪感で胸いっぱい 嫌悪感で胸いっぱい 違和感でお腹いっぱい どうしてボクはこうなった? どうしてキミはそうなった? あの時神様は教えてくれなかった あの時悪魔は見向きもしなかった キミはボクのお腹を気遣って ご飯を...

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冷たい風が頬を撫でて 明るい陽射しがおでこを照らす 嗚呼 朝が来たんだ 夕べもボクは酔いどれて いつものようにキミと電話して 他愛無い話をして 色んな歌を忘れたり思い出したりしてた キミが微笑む日は遠いかもしれないけど その日が来ないわけじゃない それだけは分かるんだ まぁ その なんだ いいじゃないか それでいいじゃないか あとは一献 呑もうじゃないか 時間の濁流がボクを飲み込んでいく 流木...

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部屋の隅に蹲り 目を強く閉じて 両手で耳を塞いで ガタガタと震えている 何に怯えているのか分からないけれど ただ怖くて 震えてる 決して逆に置き直される事の無い 落ち続ける砂時計 心から零れ落ちていくものが何なのか それすらも分からない 終わって欲しいとも 終わらないで欲しいとも 思ってしまって・・・動けない そして ほら 誰も来ない 空中を溺れた小鳥達が 地上を飢えた蟲達が 踊り狂う 奪い狂...

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私は臆病だから 貴方に差し出した器を要らないと言われただけで とても哀しくなるんだ たった一度の失敗で もう二度と器を差し出せなくなるんだ 夕べ乗り込んだこの汽車は 何処へ向かっているのだろう 私の翼は重い 重過ぎて歩けやしない ただ ただ 時間が動いていく 思い出すものも無く 頭を抱えては溜息だけが積み重なっていく 湧き上がる情動 振りかざす衝動 噴水前で待ち合わせだなんて ベタな事をする...

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これは螺旋の中に生まれた一つの物語 誰かはそれを愛と呼び 誰かはそれを業と呼んだ 僕はそれを唄えなくて言葉を尽くす意味も手放そうとした 壊れない心を叩いては 依存と諦念に身を委ねていた どれだけの夢を語り合った? どれだけの罪を告白した? いつから君の指に触れる事を躊躇うようになった? いつから僕は この眼を閉じてる? これは優秀な世界が時間遊びの時に使う玩具の一つ 或いは 時間が世界で遊ん...

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「世界はね、もう終わったんだよ」・・たったそれだけのメールだった 私にはその意味なんて分からなかったし 意図なんて想像すら出来なかったんだ 目の前の景色が 世界と妄想の馴れ合いの果ての虚構で構築されたものだって事くらいは 周知の事実のはずだったし 私もそれを信じていた そもそも「世界」なんて言葉自体が 境界の不明瞭なシャボン玉のようなものだとは 私も認識していたし そういうところには触れずとも自...

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始まりと終わりは別もの だから円ではなくて螺旋なんだ 「電車、遅いですね。」 「ああ、だがこの辺ではいつもこんなもんさ。・・急いでいるのかね?」 「いえ・・特に急な用は無いのですが、時間通りに来ないのでどうしたのかなと。」 「そうかい、誰かの不幸とかじゃないなら、こっちに来て一緒に温まらんかね。 さっきからこの焚火がお前さんを呼んでいるような気がするんだよ。」 「そ・・うですか、ではお言葉に甘え...

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