Poetry
キミが嫌いだった キミも あいつも あの子も 何も知らないで笑うお前らが大嫌いだったんだ 震えながら笑う少女の隣で ボクはウォッカを飲みながら絵を描いた 少女が全てを壊す絵を そうしたら少女は 白い鉛筆で少女を塗り潰した 少女はボクが一番壊したいものを知っていたんだ ボクが笑うようにため息をつくと 少女は白い鉛筆とノートを持ってお風呂にたてこもった 6時間くらい経った頃 ボクが三本目のウォッカ...

Read More

Poetry
缶ビールを息が止まるまで呑んだ 涙ぐみはしたけれど 後悔はしていない 後悔なんかしない 後悔なんかしないんだ 朝から出かけて 吐き気を抑えきれなくなって部屋に戻った そこにはどこかの国のメイド姿の君 はからずも訪れた淫らな時間に恍惚となって 体液とウォッカと涙 液体だらけの三日が過ぎ去った 見送った後はいつもの 衝動がボクを千切る 気づけば日付は二つ三つ進んでいて 部屋中至るところに血の痕跡と...

Read More

Poetry
はにかみ方を覚えたのは いつの頃だっただろう 血の味の方を先に覚えたのは ボクの歪みだったのかな 憶える事よりも思い出す事ばかりに夢中だったあの頃 ボク達は違和感も無く 毎日を喰らい続けていたね 生きる事に違和感を持たず 寝食と 悦楽と 痛みに興じていた やがて其れがキミの指を砕き キミの朱がボクの黒を幾つかの色に分離させた 本当は囚われないで居て欲しかった 本当は知らないで居て欲しかった ボ...

Read More

Poetry
失う事も無く 覚えることも無く 緋と 黒と 壊れた少女を 貪り続ける 貪り続ける 誰も知らない場所で 誰も知らない二人は 誰も知らない事をした 貴女が私を刺して 私が貴女を堕とす 其処は目には見えない無限螺旋階段 例えば 私が貴女を愛していたら 貴女は私を知らないで居られたのかな・・? 無作為に選ばれた 其れを知っていたから 貴女は私を愛したんだね 切って 拭って 飲んで 呑んで 切って 好...

Read More

Poetry
自分の血の味を覚えてるかい? 失う事の何たるかを知らぬまま 得る事の何たるかを知らぬまま 薄気味の悪い笑顔を浮かべて長らえるだけの君の事を 君は何一つ知らないんだろう そうやって無為に”続く”事を君が望んでいるなんて 君は思っているのかい? ”続く”事だけを望むなら 其処に居なくても其れは叶う 君と君の邂逅が君の始まりだった だから君は渇くんだ そんな君を観て 何度殺意を覚えたか分かるかい?...

Read More

Poetry
私の恋はいつだって =悪癖() でしかなかったんだ 何処で出会ったかなんて覚えていない 君の苗字も知らない 君が私に送信した君の画像は いつだって私の眼なんて見ていなかった 私が私を壊したあの日から 私は人の綻びを目敏く見つけるようになり 見つけては近づいて どんな手を使っても壊してきた それが私の恋で 私の悪癖だった 君の肌を見て 鎖骨を見て どうやって濡らしてやろうか そんな事ばかりを...

Read More

Poetry
あれは容易く開いてしまった偶発の扉 針に糸を通すよりも正確に 熱したお皿に触れた手を離すよりも速く そのまま惹かれて そのまま繋がった 雨の中で凍えながら生い立ちを語り合ったね 初めて目を合わせた瞬間 初めて手を触れ合った瞬間 初めて聴いた 君の強い心音 アパートの屋上でビールを呑みながら 何度君に電話したことだろう スクランブル交差点でコロコロ変化する君の姿が いつまで経っても忘れられないん...

Read More