Poetry
朝日をくわえ込む様な貴女の欠伸 狼狽えて今日も嘔吐します私です 貴公のケロイドを無理矢理引っ剥がして そのお粗末な素肌を大衆の眼前に晒してやろうか? 嗚呼、連動する慟哭も 愛し合った傷痕も ただならぬ気配より安堵を選択した 二人故の邂逅 この両腕が許される事よりも 貴公がその沼を色染めする事を望みます かの二人が携えた命途はたゆたう花弁の如く… 風…卑しくも戯曲 華…高貴に放浪 君の...

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黄昏に軽薄な 芝居がかった理解 君らに緋い理由を期待しているわけではないのです いや、寧ろ君らの薄汚くたぎる焔 奪われたつじつまに終電より始発を選んだ冬 許された隠れ家で血を舐め合った春 密会に明け暮れ夜で濡らして溺れた拷問の夏 君が死んだ秋 恥ずべき無知を尊んでやろうか? 命を玩具扱いした私の罪 この御腕に咲いた花弁は未だ浅薄な盲目の恋人 臨終の時は風のみが知る 来ぬ彼の人を偲ぶよりは...

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目覚めればDOLL 君の夢 彷徨と慟哭の明け方に見つめた幾重もの覚悟 滴り落ちた黒い血液と白い粉を…緑の液に入れて飲み干した 歪んでゆく…chaosを愛撫する腕 "耐え難いのは何にでも耐えられるという事だ" さらば…と…反旗を翻して事例に意を汲み与えるか? …愚問… 君はもう 気づいた 意義ではなく意志なのだと 漸く…と嘲笑う私を後目にして...

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夢から醒めたリアリスト 異端の花弁を紅玉と垂らした 白粉に溺れたドリーマー 辛辣に雄弁な精神を晒した 今では君をも失うほどに 更に加速する誘発剤 技巧の解放 魂の叫びに加え 背負った業より 真実を語る "それは失われゆくもの" "狡猾に仕組まれた鳴動" "自身を携え寡黙に従え" 夕映えに見えた君の微笑も 朝焼けに失った君の落涙も 総てを背負い 今 歩き出す...

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かすかに香る覚えのある香水 それは幻嗅だったけど 確かに香った 気配がして振り向いた それは気のせいだったけど あの日を思い出した さぁ 荷物を持って 君に会いに行くよ せめて 夢であっても 君に会いに行くよ 残り香に泣いた ここに居た証拠に 形では無いけれど 込み上げる憂愛 染み込んでゆく親愛 零れ落ちる恋愛 さぁ 荷物を持って 君に会いに行くよ せめて 夢であっても 君に会いに行...

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その切っ先に見惚れていた 夕紅に染まる透き通った白 焦がれても 焦がれても 繋がらない 焼け付くような甘さで 乙女の死屍に誘惑される 嫉妬よりも 未来よりも 君だけを… 一つ 開いた眼(まなこ)から 二つ 塞いだ心 見る 三つ 水鏡 君映し 四つ 黄泉へと誘った 五つ 異端と知りながら 六つ 骸を抱いていた 七つ 名残雪 哀愁に 八つ 闇夜にただ一人 九つ 凍りついたその微笑 十 永久...

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淋しい… 降りしきる雨の中 少しずつ体温も下がってゆく ショーウィンドウで 自分を確認する君 約束… 契るのは貴女で 破るのはいつも私 携帯の向こうの 泣き声が懐かしくなった二人 口唇… 奪うように始まり やがて忘れたように触れる 二つのぬくもりはやがて 日常に飲み込まれて 愛しい… 凍てついた合鍵を溶かすように 戻らない時計より今を生きる 夢見がちな二人だから 携えてゆこう 二人で...

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