Side Story

この記事は一年以上前の記事です。

これは螺旋の中に生まれた一つの物語

誰かはそれを愛と呼び
誰かはそれを業と呼んだ
僕はそれを唄えなくて言葉を尽くす意味も手放そうとした
壊れない心を叩いては 依存と諦念に身を委ねていた

どれだけの夢を語り合った?
どれだけの罪を告白した?
いつから君の指に触れる事を躊躇うようになった?
いつから僕は この眼を閉じてる?

これは優秀な世界が時間遊びの時に使う玩具の一つ
或いは 時間が世界で遊んで実った芳醇な果実の一つ
君の指先が僕の心臓を一握り
ただそれだけで ただそれだけで満たされたというのに

あの娘はそれを悪癖と呼び
あの人はそれを道理と呼んだ
君はそれを綴れなくて唄を放つ意志を忘れようとした
綻びを見ないフリをして 焦燥と葛藤に身を砕いていた

どれだけの智を貪り合った?
どれだけの血を汲み合った?
いつまで君の首を絞め続ければ止まるの?
いつまで僕の眼を逸らし続けるの?

これは死んだ世界が今際の際に見る幻の一つ
或いは 生まれてくる世界の胎動の中で描かれた旋律の一つ
君の指先が僕の心臓を一握り
ただそれだけで ただそれだけで忘れられたというのに

天邪鬼な箱庭遊び
僕らの魂は足しても一に足りない それがもどかしいほどに愛おしい
僕の指先はまだ君に届きますか?

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