Poetry |手の平を胸に当て

この記事は一年以上前の記事です。

まだ幼かった頃
小さなその手の平を見つめ
流れ行く世界から侵略してくる
止め処ない痛み いたみ イタミ

その小さな手の平を
握っては広げ
握っては 広げ
大きくなりたいと 思っていた

まだ幼かった頃
小さな足を見つめ
すれ違うもの全てに蹂躙される感覚
それらの発する重いもの 冷たいもの

その小さな足を
地面にしきりに叩きつけ
しきりに 叩きつけ
大きくなりたいと 思っていた

本当はすぐにでも駆け寄りたかった
本当はすぐにでも話したかった
「そんな痛いもの、背負ってないで、一緒に居ようよ」
たったそれだけの事が出来なかった

その手を引いて海辺で一緒に空を眺めたかった
「何も無くていい
 何も無くていい
 何も無いから一緒に居るよ」
今なら言える
今なら話せる
君に 貴方に 貴女に

繋いだ手が離れる時 君は必ず笑っているから

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