一人旅-Part10

この記事は一年以上前の記事です。

前回
から一夜が明け、とにかくまったりとぬるい空気の中で二人で過ごしていた。
変な空間に迷い込んでしまったかのように・・。

(実は昔からこういう空気が好きだった。 世界に思考と感覚しかなくなって、目の前の人が七変化w)
思えば・・この日にここから出るべきだったのかもしれない。
ただ、そう・・彼女は”蜜”じゃない。

一日二人以外の何も無い時間があって、更にその翌日。
彼女「職場に顔出してこようかな・・」


”あぁ、カウントは増えないのか・・”
私「うん、良いんじゃない? きっと違うものが見えるよ。」

昼に彼女は職場に出かけた。
私はテレビをつけてみたり、携帯をいじって過ごした。
夜に帰ってきた彼女は買い物袋を下げていた。
”買い物”をしてきたんだ。

二人で夕食を食べ、抱き合って一緒に寝た。
彼女の顔が”喪失”から”葛藤”へと変わっていた。
”近いうちにこの人と離れるんだな”そう 思っていた。

翌日の昼、彼女は普通に出勤した。
「帰りは遅くなるかもしれないから、テキトウに買って食べてて。」
ふむ、まぁ暇なので近辺を散策・・古びた本屋を発見!!
本屋さんさえあれば何日でも過ごせる。
そう 思っていた。

夜 遅くに彼女は帰ってきた。
職場の話が増えてゆく。
でも・・私の中に安堵は無かった。そうだな、気づいてたのかな・・。

翌日も同じ様なスケジュールみたいだった。
私は昼間を同じ本屋さんで過ごして、夕食は近所の居酒屋に一人で行った。
(酒でも飲まないと、彼女を殺してしまいそうだったから・・。)

居酒屋で、隣のテーブルで一人で楽しく飲んでるおじちゃんが居た。
おじちゃんとテーブル越しに話を始めたんだけど、盛り上がってきたので、席を移動して一緒に飲みなら話した。
19歳の自分は大学を休学して、一人旅をしてること。
女性のお世話になってることw
などなど。豪快なおじちゃんとの酒は美味しかった。でも寂しかった・・殺意なんて言えないw
楽しく飲んでたら日付が変わりそうになってた。

そろそろ帰ろうか。となって、おじちゃんが突然私の分も払ってくれると言うんだ!
私は可愛い笑顔で「ありがとう!」と言った。
・・・・・・・実はね、この日はお金を持ってきていなかったんだ。
そうしたら何かが変わるかもと思ってね。

私が家に着いて少しして彼女が帰宅した。
その夜、何を話したのかはあんまり記憶にないが、
彼女が「その殺意で抱いてください。」って言うので、
そのまま崩れるように抱いたんだ。

私はそのまま寝たけど、彼女は何か作業をしてから寝てたみたい。
つづく

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