Poetry
総てを形容し得る君 生業は果てしなく遠く 祇園の鐘の鳴り響く頃 雪の華と散っていった 格好の餌と成りて 骸の屍と化すのか いずれは灰と成り 土へ海へと帰す 行方の知り得た運命ならば 生ける悦びをその右手に 生ける哀しみをその左手に 痛みを重ねた真っ黒な瞳に 邂逅の幸福を哀しみを 離別の定めを糧を 薄弱の手を握り締め それがどんなにか容易く 崩れ去るべき幸福だったか もう言葉を発する事は...

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もう 良いよ 十分 苦しんだろう もう 良いんだよ 楽になって良いんだよ ゆっくり目を閉じて 深く お休み 涙が枯れ果てる事など無いと知り 時のベクトルの意味を知り 震える躰を両手で縛り付け 悶え苦しんだ夜が明ける 夜風に揺れていた花も いつかは枯れると知り しつこい鬱屈にただただ疲れ果て いずれは上がる雨が 頬の涙を洗い流してくれた あの慈愛が総ての始まりで 終わりでもあった 喩えエゴ...

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何時間経ったでしょう 液晶に囲まれて アナタを待ち続ける刻 何故に苦しいのでしょう 情愛を尽くしても アナタに届かない刹那の想い 病み続ける私 放置プレイは飽きました いつかはアナタを腕に抱きたい 泣き続けるアナタ 妄想プレイも飽きました いつかはまともに抱きたいのです いつだって眺めています レンズ越しのアナタ いつだって聞いています マイク越しのアナタ 心地良くなっては 私は私を壊す...

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かいくぐっては 海に沈む 老いた者が 踊り 踊りて 子を殺す しがらみを突き破りながら 掛け違えたボタン 吐いた 虚言 排水溝のゴミ 月下の死体 同じ様なモノだろう 溢れ返すは沈黙の病魔 潤いは時として殺伐と 同族嫌悪と無常の愛 降りしきる悲しみを覚えて 鬱屈を数えては俯く 薄れ和らいだアナタを最期に アナタの口唇 これで漸く眠れる 2009/09/27 Written by漣 風...

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君想い 君に恋ひ 果て無き病に侵された ずっと焦がれていたい 繰り返し思い出して ずっと抱き締めていたい 繰り返しキスをして 触れる事すら こんなにも苦しくて 寄り添うなんて いつかの夢のまた夢 ただ 離れないで ただ 傍に居て 一言が言えないままに 多くを語り過ぎた そんな不器用な私を 受けとめてくれた君に これ以上傷ついて欲しくない もっと笑っていて欲しい 刻を愛して 君を愛し...

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いつかの夕刻 罪悪の邂逅 瞬間 衝動に心拍数増加 指を繋いで歩く 同族への親愛 シンクロする情愛 汗ばむ躰 交錯する視線 盲目に溺れて 誘発する情炎 触れた指ですら 愛おしくて 震える躰を抱き締めた 不完全な邂逅 それでも 想う事くらいは許されるだろうか 2009/09/26 Written by漣 風華...

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グラスの水を零したのは 私だったかしら 二人の部屋に貼られた 黄色いテープを思い出す 覚えたての痛みに溺れる 無常の闇に堕ちてゆく 私を奪った貴方を 私を愛した貴方を 私を堕とした貴方を忘れたの ごめんなさい サヨナラさえ言えないままに 私は消えます 白煙に抱かれて ただただ溺れて ごめんなさい 薄弱の私は貴方さえ救えない 故に私は消えます テキーラを一気に飲み干して 甘美な錠剤に見...

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