Poetry
風が私の頬をかすめ ゆらりと揺れた 遮断機の向こう 雨が虹に変わる前に 決して暖かくはない冬に 寂しさを上乗せしたくなくて アナタの手を離したくなくて アナタは嘘だと言わないから 私は帰らない それは偽物だと嘘をついてくれたら 私は帰ります 香水が私の身を包み ふわりと香った 貨物列車が走る ふとした衝動が走る 間もなく雪の降る季節に 独りきりなんてなりたくない 例えばこれが過ちだとしても...

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何もかもが憂いに値すると 顔を覆い隠して チクタク鳴る音を警戒して 耳を塞ぎ続ける まだ、間に合うかぃ? 君の心に届くかぃ? この声が この詩が 君の呼吸に届いて 藻掻くのを止めずに 最果てまで歩めるかぃ? 通り過ぎてゆく風に嘆き 笑い顔を歪ませて 月明かりの下 林檎飴 ゆらゆら揺れる まだ、間に合うかぃ? 君の瞳に届くかぃ? この空が この星が 君の夢見を止めて 足掻くのを止めずに 声...

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響き渡る叫声に かける言葉も見つからないままで 閉ざされた音源に 続きを書こう ちっぽけに咲かせた 心の華を書こう 独りの寂しさを知って 二人の淋しさも知って 自分の気持ちに嘘もついた 失わないように かげらないように 詠い叫べば良い 狂おしく咲いた涙の 続きを語ろう 振り向く事の無い 悦楽を語ろう 自分の醜さを知って 貴方の優しさも知って 泣いて明かした夜もあった 穢れないように 腐...

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雨に流れ流されて 泣ければ楽なのに あたしの心は閉ざしたままで 踊るシネマの真似 叫んでみせた夕闇 駅のホームで衝動に駆られる 帰ってこない小鳥 シンクロ君あたし さぁ飛び込んで理想の世界へ 閑散とした嘆き声 忘れられた心の臓 あたしの骨は声さえ無い海へ 孤独の雨に晒され 刹那に泣き崩れた 翳した掌は余りに小さく薄く 過ちは不眠を施し あたしの心は未だ閉ざしたままで 触れないで去って あ...

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忘れてしまいたい涙なら 沢山あるよ 叶って欲しかった嘘さえ 沢山あるよ 私の心はいつも涙模様 蒼空に上がった太陽が 眩しくてかざしたズタズタの腕 哀しみを忘れて 幸せも忘れて きっといつかは貴方さえ忘れて 優雅に飛び交う鳥達に成りたくて 強がって生きてきました みんなごめんね 私よごめんね きっといつかは貴方さえ忘れて 幸福に背を向けて 私は進む 茨の道を 貴方に背を向けて 私はいつか...

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無重力に浮かぶ玩具 無造作に脈打つ鼓動 間隙に見えたのは君の焔 割れた砂時計 堕ちた致死量の果実 幽玄の匣遊び 居なくたって回るって事は こうして詠うくらいに 容易くでもなく分かってたんだ 愛が君を裏切らない様に 僕は君を裏切らない 歪んだ光握り締め 前へと進める筈なんだ 心芯を重ねて 雲間の眼が見定める 揺り籠の仮装劇場 救いと言って差し出された手は 犠牲にではないと 安易にでもなく分...

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貴女の居ない空白が 私を侵食する 街は今日も雨 貴女と繋いだ右手が 私に思い出させる 降り止まない雨 来るはずの無い誰かを待って 駅で待ち人になってみたりしました きっと 貴女に逢いたくて 今でも逢いたくて ひりつく想いに保てなくなりそうで 心に刻み込んだ傷を 気づいて欲しくて 腕に似た傷を作ってみました これを戯曲とするなら それを知った貴女は 笑うのでしょうか? 泣くのでしょうか? ...

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