Poetry
花が枯れた 鳥達は踊り狂う 踊り狂う 初雪が静かに濡らし始めた 心細さを埋めてゆく 埋めてゆく 幼さを指切りで紡いで 「おやすみ」を歌う君に胸騒ぎがした 街行く恋人達の傘の中 繋いだ手の温もりを懐かしく思った 夜明けの海辺に残した 共に生きるという証を 孤独の涙が洗い流そうとも 愛してると歌い続けるよ 時に痛みに打ちのめされても 愛してると歌い続けるよ 君の居ない部屋が言い訳を奪っても ...

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遠ざかる影も虚ろに 君の手をそっと 振り解いた 飛び交う言葉の刃が 首をかすめて手厚い抱擁を捧げる 受け取った杯に指先が凛と鳴った あれは晴れた日だったね 一寸先は鬼門 消えゆく声すら切ないのは 君の居た空気が今は寒いから 誰の隣りで笑ってるのかな 君の居る空気が優しく在りますように 星が緩やかに終わる刻 魂が揺り籠から解き放たれる刻 全ての失望が希望へと帰還する刻 神話は大地へと降り注...

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歌う声がまた 理由を失うとして 逢えない二人を 閉ざしては口ずさむ 秘めて眠ろう 湛えた想いが 胸に宿る傷跡を 一閃の安らぎを 埋めて微かに揺らぐ 潜めて眠ろう 歩みを止めたら 待っていてくれるだろうか 灯してゆこうか 貴女の残り香を皮膚につけて 冬が息を白く染める やがてくる春を彩る為に 理由を持つ花を夢見て 拭った涙すらも抱き締めてあげたい 生まれたての弱さを片手に 生きてゆく強さ...

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刹那に抱かれて心臓の言葉を謳う 震える肩を抱き締めて君の幼い涙を拭う 有限の刻に抱かれて土を舐める 笑い声よ高らかに、君は独りじゃないと叫ぶ 何を無くし、何を隠し 何を伝えて生きるのか 何を与え、何を奪い 何を携えて死ぬのか ポケットの底に眠っていた温もり 懐旧の夢幻、ブランコを揺らす 君の中に浮かぶ情炎、今解き放て 存在の意義を見つけられない少女 極彩をその眼に焼き付けろ いつか必ず謳える...

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淀んだ人ごみの中で 携えた答えだけを手に 君を、そう、君を見つけたよ 耐えて滲んだ街並みに 引き裂かれた劣情を無くす 絶えて掲げた勲章すら シャボン玉の様にはじけた 浮き世を嘲笑っては 孤独を噛み締めて泣く少女 何処へ行くのか 何を見るのか教えてくれ まほろばを目指して歩む 時間は無常を湛える 初雪が頬を濡らし 幾千の心の在処を数える あの星が空を飾る頃 君に似合う花を持って帰るよ そうし...

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倒錯した理性にお別れを告げたなら 愛欲に埋もれた介錯もいただけるでしょう 影踏みごっこ 枝垂れ桜が痛々しい 交錯する思い出に挨拶をして下さい 例えば君を救えるのが所謂堕落論だとして 病み上がりの作り笑いがよそよそしい 不快感が滞った粘着質の君 劣等感が蔓延った半透明の僕 どうか理想を着飾った乱痴気騒ぎでありますように 今日を明日への加速度で 病み疲れた君は煙草を手にしてこう云う 「おかえりな...

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劇薬に溺れるなら尚更 服を脱ぎ捨てた私はまだ綺麗? 我が儘を言わせて こんなに切ない夜は一緒に寝て 泣いて時代遅れの女にはならない 上る体温を悟られないように 縋って泣くような女にはならない 雨が一粒 頬に落ちる ありきたりを風に乗せて 誰かの躰に爪痕を残したとしても 我が儘を言わせて 最後は強がりより恋しさを選ばせて ポーカーフェイスなんてできない 泣いてしまえたら楽なのに 貴方が望む...

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