Poetry
振り向かずに去ってゆく その姿が何より好き ただそれだけのフェチシズム 無言にならないで 涙を流さないで ただ抱かせて 浮気はしないで 過去を話さないで ただ抱かせて 揺るぎない欠片を救って 愛してなんて言わない 探してなんて言わない ただ抱かせて 暖かく束縛して 涼しげに去って ただ抱かせて 矛盾を嘆かないで嘘だけをつき続けて 声を聞いただけで 指に触れただけで ただ絶頂へ 満た...

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懐郷の調べに覚えた あれはいつの事だったの 抱かれた温もり ゆっくりと忘れていって 口づけの香り ゆっくりと無くしていって 其れにすら慣れて 絡んだ絲は脆く崩れ落ちた 君に何を伝えれば 善いのか分からない 口癖を伝えようか 「私達、幸せ?」 ホントはね 分かっていた 私が君の何なのか確かめるのが ただ 怖かっただけ 今になって振り返れば 傷つけ合い その度に慰めあって いつか終わると分...

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暖かかった街に一つ 冷たい風が舞い込んだ 君と歩いた街路樹に そっと思い出を馳せた 君の特別に成りたくて 君が好きで それだけで 突然の雨で濡れた二人を 包み込んだタオルみたいに いつか成れるかな 涙の理由なら幾らでも 笑顔の理由が分からない 受話器越しに君 涙 いつもの事だと流す 私 君の唯一に成りたくて 君が好きで それだけで 抱き締め合うだけで 救われた二人の物語 いつかは叶え...

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黄昏にうなだれて 二足歩行を恨みました 諧謔にさすらって 自害の真似を繰り返しました 辛辣に真実を貫けば 其処に見えるは忘却の庭か 狡猾に孤独を貫けば あれに見えたは絶落の園か 嗚呼 嗚呼 君を腕に抱き ただ ただ 欲望よりは絶対の愛を 咆哮を携えて どしゃ降りの雨の中 庭園を踊り狂う君が居た ――その横顔の視線をくぐって―― 白煙に曝された不条理な嘘より この溺愛 修羅阿修羅に輪廻を巡...

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君無しでは もう 生きてゆく事すら難しく 眩しく晴れた 蒼空 君の胸を想い躰を委ねた 夜明けを共にする事の 許されない二人だから せめて今だけは まるで加害者の様な 罪滅ぼしの為の涙が 余りにも愛おしい 指折り数えた今日 君への口づけが哀しくて これ以上無いくらい抱き締めた 指折り数える明日明後日 泣きながら応えてくれた口づけが いつまでも いつまでも 同じ球根の様に 寄り添って眠りたく...

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君の涙が流れる刻 星はゆっくりと燃えていて 私の愛を隠してくれない 月の涙が流れる刻 君の慟哭が私に伝い 私の愛を抑えてくれない 自らで縛った 拘束衣姿の君 余りに白く私を照らす 私はペンを取り 君を書き綴る ただ 其れしか出来なくて 風がただ涼しくて 柔らかな香りを誘い込む 追憶の彼方から呼び起こされた 君を夢で抱き締めた 想いを合わせて 指を合わせて 君の雫の理由を知る 旅路の果て...

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ただ寄り添う そんな日々を夢見てたの アナタがくれたのは 緩やかに燃ゆる午後 ねぇそれでも アナタの笑顔だけ そう 願わずに居られない 無垢な私が居るの 待っていた 時間の 長さは忘れても 今でも待っているの でもアナタの傍に 佇んでいるのは 此処に居る私じゃなく 誰かだって事 真実も現実も 総て要らないから ただアナタの 笑顔の傍に居させて 叶わないから せめて夢で抱いていて ア...

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