ボクを例えてみるなら　そうさなぁ　きっと働きアリに土下座しているキリギリスだ
キミを例えてみるなら　どうだろう　もしかしたらキリギリスに恵みを分けてくれるアリかもしれない

罪悪感で胸いっぱい
嫌悪感で胸いっぱい
違和感でお腹いっぱい

どうしてボクはこうなった？
どうしてキミはそうなった？

あの時神様は教えてくれなかった
あの時悪魔は見向きもしなかった

キミはボクのお腹を気遣って　ご飯を砕いてほぐして与えてくれた
ボクはキミのお腹を見つめては　美味しそうだと涎を隠した

ボクが空を飛ぶなら　そうさなぁ　きっとコンドルの様に風に頼って進むんだろう
キミが空を飛ぶなら　どうだろう　もしかしたらトビウオの様に水中から空へ突き抜けるんじゃないかな

虚無感で足が見えない
背徳感で口が見えない
不協和音で腕を切り落とした

どうしてボクを見てるんだろう？
どうしてキミを見てるんだろう？

あの時父上はボクを斬り損なった
あの時母上は足を滑らせた

キミはボクの隣の　キリギリスの死体を持ち帰る
ボクはキミの手際の良さに　惚れ惚れして見とれてた

でもキミの巣穴はボクが入るには少し窮屈だから　子守唄を聴かせてあげられない　ごめんね

いつまで待っても空の色は変わりやしない
波の音だって　休みの無い縫製工場みたいだ
星空なんて　・・・　そんなの気を違えそうだ

そうだっけ？
えっと　そうだっけ？
いやいや　そうだっけ？

どうだろう？
実際　どうだろう？
あれ　どうだったっけ？

ねぇアリさん　この冬が明けたら宴会したいと思うんだ　でね　ボクあまり知り合いとか居ないから　アリさん達に来て欲しいんだ
勿論僕も美味しい水と沢山の野菜を用意するよ　近所の米農家が空き地で野菜畑を始めたんだ
そこでお願いが一つあるんだ
アリさん達の歌を作ったから聴いてくれないか？

ねぇキリギリスさん　ボク達は近所の米農家が野菜畑を始めたなんて知らなかったんだ
え！？　裏手には果物の木もあるの！？　いいなぁ　そこまで行ってみたいなぁ
お願いが一つあるんだ
キリギリスさんの背中にボク達を乗せて　果物畑まで連れて行ってくれないかな？

綻びが誘う　境界線上のロックンロール
太陽がボケて山がツボって大噴火ｗ
海がツッコんだら先を越された雨が怒って　川にいたっては大号泣
こうなったら土だって黙っていられない　大ボケかまそうと虎視眈々

キミを見てると　抱きしめたくなる
キミはボクを見たら　頭を撫でてくる
何だよ　似た者同士だったんじゃないか

雨上がりの岩の影　祭りの音が聴こえてくる