Poetry |この腕に宿したもの
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歌う声がまた
理由を失うとして
逢えない二人を
閉ざしては口ずさむ
秘めて眠ろう
湛えた想いが
胸に宿る傷跡を
一閃の安らぎを
埋めて微かに揺らぐ
潜めて眠ろう
歩みを止めたら
待っていてくれるだろうか
灯してゆこうか
貴女の残り香を皮膚につけて
冬が息を白く染める
やがてくる春を彩る為に
理由を持つ花を夢見て
拭った涙すらも抱き締めてあげたい
生まれたての弱さを片手に
生きてゆく強さをもう片手に
愛された弱さを背中に
愛する強さを胸に
長い孤独に差す夜明けの光
君の腕に託して歩こう
2009/12/16 Written by漣 風華
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