Poetry | 繋がるということ

この記事は一年以上前の記事です。

キミが嫌いだった
キミも あいつも あの子も
何も知らないで笑うお前らが大嫌いだったんだ

震えながら笑う少女の隣で
ボクはウォッカを飲みながら絵を描いた
少女が全てを壊す絵を
そうしたら少女は 白い鉛筆で少女を塗り潰した
少女はボクが一番壊したいものを知っていたんだ

ボクが笑うようにため息をつくと
少女は白い鉛筆とノートを持ってお風呂にたてこもった
6時間くらい経った頃 ボクが三本目のウォッカの瓶を開けようとした時
少女は汗だくでお風呂から出てきて
おもむろに閉めきったカーテンを開けて ノートを一ページ破って窓に貼りつけて笑った

朝の5時32分
朝日を後ろから浴びたノートに見えたのは
下手くそなボクの似顔絵だった
何年ぶりだろう あんなに笑ったのは
6時間もかけて描いた似顔絵がなんであんなに下手なんだ

少女も呆れたように笑って 手に持っていたノートを落とした
ボクは無意識にそのノートを手にとって中身を見たんだ
そこに描かれていたのは 赤い線で描かれた沢山のボクの泣き顔だった

君の手に一文字ずつ ゆっくりと指でなぞった
あ り が と
そこで少女は手を握って、ボクに黒い鉛筆を渡した

ボクは詩を書く
キミは世界の何処かで絵を描く
そういえば このあいだ 何処かの国の若いクリエイターが
ボクの詩 と キミの絵を一つの本にして 沢山儲けたらしい
クリエイターはそのお金で学校を沢山作るんだってさ

ボクは今日もこうしてキーボードを叩いて詩を書いている
キミは今日も世界の何処かで白い鉛筆で絵を描いている

回って 回って 回って
美味しい酒を持って これからドアを叩きます
キミは耳が聞こえないから
少ししょっぱいパイを持ってきたよ

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