Poetry |Free sea
この記事は一年以上前の記事です。
君はハリネズミみたいに
全身の毛を尖らせて
ご丁寧に切っ先を綺麗に磨いて
そんな君に一つ問おう
「前は見えてるの?」
壊れたおもちゃを一体いつから
躊躇無く捨てられるようになったの?
「空が遠いなぁ」なんて
自分が宙を飛んでいる事を一体いつから
忘れてしまったのかな?
そんなに地面ばかり見つめて
「何を落としちゃったんだい?」
「何を落としたのかさえ忘れちゃったんだよね」
「成程ね、それでそこは君が歩いた事のある道なのかな?」
「ううん、ここもきっと知らない道」
「ところで、ソレは何?」
「?」
「君って何?」
「私?・・・は、、私、だよ?」
「それで十分じゃないかな?足りないかな?
君の探していたものってさ、きっと君には見えないと思うよ」
「なんで?」
「君は君の目を見れるのかな?」
そういう事だと思うよ
大丈夫、君に君は見えないけれど、私には君が見えてるからさ。
私だって私は見えないけれど、君に見えてるだけでとってもあったかい気持ちになるんだ
約束しよう
あの橋を一緒に渡ったら、君は右の道を行くんだ
私は左の道を行くから
君は私を裏切ってくれ
私も君を裏切るから
どっちに行くかなんてどうだってイイんだ
その代わり、あの橋を渡ってる間
君の好きなものや嫌いなものの話をありったけ聞きたいな
2010/08/03 Written by漣 風華
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