Poetry |雑草と酔いつぶれた過去に

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倒錯した理性にお別れを告げたなら
愛欲に埋もれた介錯もいただけるでしょう
影踏みごっこ 枝垂れ桜が痛々しい

交錯する思い出に挨拶をして下さい
例えば君を救えるのが所謂堕落論だとして
病み上がりの作り笑いがよそよそしい

不快感が滞った粘着質の君
劣等感が蔓延った半透明の僕
どうか理想を着飾った乱痴気騒ぎでありますように

今日を明日への加速度で
病み疲れた君は煙草を手にしてこう云う
「おかえりなさい」
なんて素敵に成長した源氏物語だろうか

核心に迫った真意の台詞なんて
要らない 知らない
患いを手にした君が余りに愛おしくて
誠実に腐敗を欲しました

未完成の猟奇を詠うなら
雑草と酔いつぶれた過去に
色褪せた禁色を詠うなら
脳内ドリンク夢見のうちに

時計仕掛けの柘榴が鬱陶しい

2009/11/23 Written by漣 風華

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