Poetry |呼吸さえ忘れて
この記事は一年以上前の記事です。
急に全てが静かになって
君の笑顔が頭から離れない事に気づいたんだ
静かに雨が降りてきて 君の頬が少し紅くなった
生い立ちなんかを話したりして 笑い合えたのはいつだったのだろう
寄り添ってはキスを繰り返して 抱き合っては”このまま”を求め続けて
続くことは無いと 君が知っても 繋いだ手を振り解く事が出来なかった
君を傷つける事が怖くて でもそれが君を一番傷つけていたんだね
君の居ない夜を数えては 待ち合わせの朝の昂ぶりが何より好きだった
奪う事から始まって 失う事がこの先に待っているのに
そんな幸せそうな笑顔を見せられたら 私は────
触れる事が日毎に苦しくなって それでも君の握り返す手の温もりが
ようやく私に気づかせてくれたんだね 其処にあったものを────
飢えた口唇が震えながら 何か呟いている
打算的な旋律なんて要らないから
この震える鼓動の意味を 与えるべき場所を 教えて 教えて
面影を探してるのに 同じ髪型と痩せた躰が視界に煩わしい
あの熱が冷めない躰を止められない
君を見つけたら 視力も聴力さえ失ってしまいそうで
空に落下する夢を見たんだ
遠過ぎる命の光を望んでも 壊す事しか知らないこの手に宿る筈も無く
お願いだから お願いだから
私の焔を 君の海に 還して 還して
2010/09/16 Written by漣 風華
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