Poetry |しるし

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其の問い掛けに どう答えようか

君の背負った痛みが
結晶となって降り注ぐ茨の道に
差し伸べる手の方角が
私には分からない

何を忘れたら、得られるのか
そして、失うのか
きっと敵う筈も無く
だけど抗う事しか知らない私達

この非力さが恐らくは
そのものに働く解なのだろう

砕け散った夢を
精一杯の誠実さで繕ってみても
翼にするには足りなくて
靴にするには脆過ぎて

そうして気づいたのは
ちっぽけな自身と
愛するほどにすり減らす
「時間」

雪の振る音が聴こえる
波のぶつかる音が聴こえる
星の壊れる音が 君の心音が
聴こえるよ

私は歩くよ 君の温度を感じながら
たとえ空が光を失っても
私には翼も無い 靴も無いけれど
それを世界が嗤っても
これまでの道も この先の道も
何も無いかもしれないけれど
だから、私は歩くよ

君は 何処へ行きたい?

2010/07/2 Written by漣 風華

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