Poetry | テン・テン・テン

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月の光 波の音 草の香り それだけで酒は美味い
盃を傾ければ 影が応えてくれる
下を向けば 風が頬を撫でてくれる
世は諸行無常なれど 幾星霜を経ても変わらぬ盟への想いは夜に容を魅せる

妖が手を引いてヒラヒラ踊り狂う
世が果てたと思ったら 己の顔で沈黙に堕とす
緋い傘がクルクル回って
その下にある ごくありふれた悲哀を精一杯隠す

願わくば星よ もう少しゆっくり回ってはくれまいか・・
思わず口から出そうになった その愚行に気づき 全部呑み込む事にした

蒼い花びらがサラサラと舞い降りてきた
手を差し出したら 手のひらに乗った途端ゆっくりと消えた
遠くから声がする
怒っているようにも 哭いているようにも 皮肉のようにも聞こえた

願わくば時よ もう少し早く過ぎてはくれまいか・・
口には出さず こころの中で自身に向かって囁いた

涙が出たかは覚えていない
けれど その後冷たい風が吹いて 少女が何か唄いながら鞠をついていた
私の記憶は其処で終わっている

月の光 波の音 草の香り それだけで酒は美味い
盃を傾ければ 影が応えてくれる
下を向けば 風が頬を撫でてくれる
世は諸行無常なれど 幾星霜を経ても変わらぬ盟への想いが世を魅せる

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